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犬の歯石除去の現状

現在、犬の歯石除去は、動物病院で全身麻酔をかけて行うことが一般的です。

全身麻酔はリスクがあることから、軽度の歯石状態の犬にたいしては、「まだ大丈夫だね。」と先に見送られることもしばしばあるかと思います。そして、そのまま放置された歯石は、お口の中でどんどん蓄積され、飼い主も気づかぬうちに、重度の歯周病になってしまう、というのが現状です。

高齢犬になると、歯がほとんどないワンちゃんも多くみられます。 口臭もかなり酷くなり、心臓病などの全身疾患にまで影響します。よって、私たちは、 酷くなる前に歯石ケアをする必要があると感じております。犬のデンタルケアも人間と同じように、毎日の歯みがきと、定期的な歯のクリーニングが必要なのです。

犬の歯科の話

犬と人間の歯科の違いについて少し話をします。私たち人間は虫歯になりやすいのですが、犬は虫歯には滅多になりませんが歯周病になりやすいです。犬は人間よりも8~10倍ものスピードで歯石がつきます。このことからも、犬のデンタルケアは、今や必須といえると思います。私たち人間のように、犬も毎日歯磨きすることによって、歯石がつくスピードを大幅に抑えることができます。

麻酔と無麻酔の歯石除去のちがい

私たちは、無麻酔でのデンタルケアを行っていますが、病院で行う麻酔でのデンタルケア(歯石除去)と区別する必要があります。麻酔での歯石除去のよい点は、歯茎の中の歯石までとることができます。よって、重度歯周病の犬は、可能な限り、麻酔をかけて歯石除去を行うべきだと思います。

逆に言えば、軽度の歯石状態の犬は、無麻酔でケアができると思っております。無麻酔でのデンタルケアは、予防が目的となります。病院での歯石除去としっかり区別をし、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、両者ともに犬の歯を歯周病から守っていく必要があると考えております。

犬の口腔ケアの意識の低さ

残念ながら、今の日本では犬の口腔ケアの意識はとても低いと思います。私たちのサロンに来られるお客様の8割は、毎日歯磨きをしてあげられていません。犬は自分で歯磨きができないので、飼い主がしてあげる必要があります。私たち人間で考えてみてください。毎日歯磨きをしないとどのようになりますか?デンタルガムだけを噛んでいれば大丈夫でしょうか。今後、犬のデンタルケアも人間と同じレベルで考えていくのが当たり前になる世の中にしていきたいと思っておりますし、そのようになっていくと思います。

まとめ

以上のことから、私たちは、無麻酔でのデンタルケアが必要だと考えます。そして、私たち『犬の口腔ケア専門士®』は以下の3つを目指していきます。

1.「軽度の状態から予防をしていく形へ」
2.「犬の歯科の知識を普及させる」
3.「犬の歯磨きを習慣化する」

犬の新しいデンタルケアの未来を、私たちと一緒に作り上げていきませんか?すべては、愛するワンちゃんたちのために。